信じられない・・・

 遠藤師範が今日いらっしゃった。 俺自身アノ方が隣を通るだけで空気が冷え、身体が勝手に汗を掻いてしまうほどの人物だと前回にも書いたような気がするが・・・・・今日は信じられないことが起きた。
 遠藤師範(E師範とここからは名称させていただく)は独特の雰囲気を持っている方である。 素人の俺がいうのもなんだが[この人の周りは空気が冷えている]というのを肌で感じるほどの凄い方で、いつも教えている時は この力を道場全体に包むように発生させているんじゃないか? と思わせるほど道場が静まり、E師範の声が道場に響く。 また、なんというか心に言葉が以上に残るのである。 その中で毎回毎回俺は散々ぽそりと言われて絶大なダメージを受けるわけだが、今回はそうはいかなかった。
 
 時は今日に戻り、いつも以上に早く道場に着き、皆で会場準備を手伝ったりしていると、ある(失礼だが)人の話をあまり聞かない伯母さん(とはいっても30代から20代くらいか)が推定三歳児と共に、
「すいません、ここで合気道を教えてるって聞いたんですけど、見学してもよろしいでしょうか?」と聞くと、Y先生が
「今日は・・講習なので見てもお子さんが退屈しますよ」説明しても、なにやらしつこく話され、結局見学する事になってしまったようだ。 残念ながら途中で畳の掃除で話は聞けなかったが、掃除中は三歳児が掃除した畳に靴下はいたまま足をいれたりして迷惑であった。
 この後E師範がいらっしゃり、軽く準備体操を終え、黙想に入るとき、[子供がドタドタと足を鳴らしたり、喋った]
 また、道場裏手の家の建築により『チュイィィィン』とかいう仕事の音が響き、完全にE師範の力が薄まってしまった。つい俺は「あぁ、今回はまずいわ」などと思ってしまい稽古中もE師範もボケたかのように「え〜とこれはなんといったかな」とか言ってしまうのだった。恐らく予想外だったのであろう・・。
 なおその後、子供は散々歩き回ったり、おばさんはおばさんでE師範の奥様と仲良く談話しているのであった。 ・・・明日はこんなことにならないと信じたいと私は思うのだった。 こういう日に来るこういう人に私は思う。「頼むから来るな。お前らの行動で我々が危険だ。」 ・・・と洒落にならない一日であった。

 今日はこの辺で